SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

不毛地帯

山崎豊子著作の「不毛地帯」を読了。全5冊で2500頁を超える大作だけど、楽しいので全く苦にならなかった。主人公、壱岐正が働く近畿商事は現伊藤忠商事がモデルだ。僕の勤め先の程近くの大阪船場界隈が舞台でもあったので、親近感とともに読み進んでいった。…

映画『深夜食堂』

小林薫主演の映画「深夜食堂」を視た。数年前まで深夜帯に放送されたていた人気番組の映画版だ。 以前、会社の上司が朝礼で「先日、『深夜食堂』という番組を視ました。人の温かみが伝わってくる内容で良かったです」と推薦していたのが気になっていた。日頃…

山崎豊子「大地の子」

2週間ほど山崎豊子「大地の子」をむさぼり読んだ。 大地の子(一) 作者: 山崎豊子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/09/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る このテーマで中国を書き切った事がすごい。 「大地の子」は毛沢東、周恩来…

アメリカ素描

下記は、司馬遼太郎の書いた「文化」「文明」の定義と違いについて引用です。 高校生の頃からシバリヨウの小説を読んできましたが、文化・文明という抽象的な言葉をどのような意味で使っているか考えたことがなかった。 ここで、定義を設けておきたい。文明…

二つの祖国

8月初旬に映画「日本の一番長い日」を観に行った。今年の夏は終戦70年ということもあり、「戦争」というキーワードが知りたい欲求の中にキープされている。父親が祖父と大叔父の軍歴証明を申請したりで、戦争とくに太平洋戦争がらみの本や映像作品に意識して…

ムッシュ・クラタ

1か月ぶり位に仕事関連と新聞以外の読み物。著者山崎豊子といえば長編社会派小説の代名詞ですが本作は100頁弱の中編。難なく読めて無性にほっとしました。 ムッシュ・クラタ (新潮文庫) 作者: 山崎豊子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1993/08/31 メディア…

映画「駆け込み女と駆け出し男」

大泉洋主演!映画『駆込み女と駆出し男』予告編 - YouTube 先週末、映画「駆け込み女と駆け出し男」を観てきました。 先々週、映画のロケ地となった姫路の書写山円教寺を偶然訪問した影響でした。円教寺は1000年以上の歴史を持つ「天台宗 西の比叡山」と呼れ…

サントリー山崎蒸留所を訪問。

先日、サントリー山崎蒸留所に行ってきました。関西で最も有名なウイスキー製造現場を社会科見学できる場所です。普段、サントリーのウイスキーをそこまで飲んでないのですが、この機会にジャパニーズウイスキーのメッカに入り込んでみました。 お昼過ぎにJR…

映画『百円の恋』(主演・安藤サクラ)

先々週、元町映画館で安藤サクラ主演「百円の恋」を観ました。上演初日には安藤サクラ本人が舞台挨拶に登場(偶然にもその日は1月17日。阪神大震災から20年目の日)。元町映画館の人脈を見せつけられた感じ。贔屓目の映画館なので嬉しい。 <a href="http://www.motoei.com/" data-mce-href="http://www.motoei.com/">神戸・元町商店街</a>…

「天璋院 篤姫」(宮尾登美子)

昨年末、女流作家の宮尾登美子、一昨年は社会派作家の山崎豊子も亡くなりました。熱中して読んだ作家たちの訃報に、生前にもっと読んでおけばと思うものがあります。講演会に足を運ぶほどでもなく文章を読むだけなのに、著者がまだ執筆活動を続けているうち…

ボリウット映画「チェンナイ・エクスプレス」

ボリウット映画「チェンナイ・エクスプレス」を観ました。 主演はお馴染みシャー・ルック・カーンと相手役はディーピカ。インドでシャー・ルック・カーンを知らないインド人は殆どいない大物俳優(知らないのはテレビがない先住民くらいか)。香港のジャッキ…

船として港としての役割。

毎日、船積書類を扱う関係で「船」と「港」について考えます。 私の地元神戸は、震災前は世界有数のコンテナ量を誇る港。通勤電車からは瀬戸内海に浮かぶ船を眺めるとほっとします。 人間関係も船と港なのかなと最近思います。 一人の人間として僕は船であり…

サポーター募集「タイの少数民族の農家に嫁いだ仲間」が、南インドの地域づくり研修に参加します。

仲間が前進する過渡期にあります。 大学時代、国際協力に関心のある学生向けのイベントを企画していました。一緒に企画を練った友人、寺田華恵が南インドで地域づくりを学ぶためサポーターを募っています。 彼女は現在、北タイのチェンマイ郊外の山で旦那さ…

何のために書いているのか

久しぶりにブログを開きました。 懐かしい昔の棚を整理したような感覚でした。 インドで働き始めた、2010年~2011年頃はこのブログを主に使っていたんだと懐かしくもあります。プロフィールの職業も「インドの旅行会社勤務」という表示だったので「作業工具…

仕事の振り返り。

日本に戻り1年が過ぎました。 大阪で作業工具メーカーで働き始め9か月になります。 まだまだ貿易実務の勉強中です。腰を据えて一つ一つ丁寧に仕事をしていきたい。自分の仕事ぶりを振り返りながら切実に思うわけです。 通関提出、銀行への買取り、自社と仕入…

神戸はマラソンが流行しているのか。

最近、地元神戸を歩くと走っている人が多いことに驚く。 舞子・垂水間の海岸沿いなどは明石海峡大橋に近くランニングにはぴったりなので、ものすごい数のランナーと遭遇する。秋の神戸マラソンが始まったことも影響しているのか。私の中学高校時代なんて、街…

帰国後読みふけった本。【2013年上期ベスト3作品】

帰国してから結構本を読んだ。 その中で良かったものを3冊ご紹介。一番心に残ったのは、三浦しをんの「舟を編む」(光文社)です。ハードカバーで買っても全く損なし。 1位 三浦しをん「舟を編む」(光文社)★★★★★ 今年読んだ本の中で一番よかった。2012年の…

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』(村上春樹・文芸春秋)

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の旅』(村上春樹・文芸春秋)を読了。 村上春樹は大好きというわけではないけれど、一旦読み始めるとどんどんページをめくってしまう。かといって読了後に何が残ったかと言うと別になにもない。『海辺のカフカ』『1Q…

20代にしておきたい17のこと

本田健という作家が書いている文章を読みました。 (だいわ文庫)" title="20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)">20代にしておきたい17のこと (だいわ文庫)作者: 本田健出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2011/11/12メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 61…

インドのカフェでゆっくり本が読めるありがたさ

今から1600年前インド北部に、ナーランダ大学(Nalanda University)という世界最古の大学が存在しました。全盛期には1万人の学生が学び、この地には地上9階建て図書館が存在したとされます。 三蔵法師のモデル玄奘三蔵もこの地で仏教を学び、多くの書物をサ…

新年あけましておめでとうございます。

2013年がスタートしました。 本年もどうぞよろしくお願い致します。 写真:世界3位の高峰カンチェンジェンガ(ダージリンのタイガーヒルより) 2012年12月27日から2013年1月2日までインド東部のダージリン(Darjeeling)、シッキム(Sikkim)へ旅行に出ていまし…

勝海舟の「どうして武士道が廃れるのか」の理由に納得。

友人の家の本棚にあった「勝海舟全集」を借りて読みました。勝海舟全集〈14〉 (1970年)作者: 勝安芳,江藤淳,勝部真長出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1970メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 勝海舟が晩年に後述した話が口語で書…

世代。僕らの子どもたちを。

大岡昇平の「俘虜記」を読み、気になった部分がありました。 俘虜記 (新潮文庫)作者: 大岡昇平出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (38件) を見る この小説は、太平洋戦争中にフィリピンのミ…

ZARDの曲を聴きながら作業。

坂井泉水という人の声にいまさらながら惚れ惚れ。小学校3年生くらいで初めて買ったCDがZARDのアルバムだった。当時ZARDなんて知らないはずなのに、兄貴に確かCDを買うならこれだとほぼ命令され、祖母からの誕生日プレゼントのひとつで買ってもらったと思う。…

MY LIFE IS MY MESSAGE

少し前、知り合いの大学の先輩の方が亡くなりました。 20代後半の早過ぎる死でした。知らせを聞いたときは、絶句でした。こんなことを今ブログに書いていいのか、数日考えました。 深く親交があったわけでもないし、この文章を誰かが読んで不謹慎だと思うん…

読書熱が続いた帰国後1週間。

インドに戻りが1週間が過ぎました。この1週間は本を読む1週間でした。 2012年の中では一番本を読んだ1週間でした。今回は日本の生活が長く、時差ぼけ(インド時間午後10時すぎになると眠くなる)が続いたにもかかわらず、なぜか本に向かう日々。1Q84 B…

3・7・13と仕事の関係。

去年12月に父親とダージリンを旅行した時に長話をした。あれは、パトナ空港からダージリン方面への国内線が霧で欠航となり急遽ダージリンまで600キロの距離を車で移動していた時のこと。夕方になり寒くて2人ともしゃべって寒さを紛らわせていたのか、おしゃ…

雑感・最近のこと

【生活・雑感】 現在、北インドデリーにおります。 正確には、日本人が今一番投資が進んでいるデリーの南に位置するグルガオンという無味乾燥なビル郡で生活しています。 つい2週間ほど前、大学の後輩の個人旅行にあわせてでデリー観光に来てバンガロールに…

「深夜特急ノート 旅する力」の読書メモ。旅とは・先生とは

友人にプレゼントしたはずの「旅する力 深夜特急ノート」*沢木耕太郎・新潮社*をを逆に貸してもらった。もう一度読みたくなったのだ。深夜特急とは多くの人がすでに知っているだろうけれど、沢木耕太郎氏が26才から1年半かけて香港からヨーロッパまでバス…

とある家族の流れ

久しぶりに母親からメールがあった。元気か、仕事は忙しいか、無理するな、などの定番の内容に加え「おばあちゃんが、おじさんと一緒に暮らし始めた」という小さなニュースにあり、はっとした。おじさんとは、親父のお兄さん。僕の伯父にあたる。 おばあちゃ…