SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

電車で妊婦さんを助けるための声かけの難しさ

 JR神戸線の新快速。帰りの電車の中で、今にも座りこみそうな女性がいた。バックにはマタニティマーク。お腹はそれほど大きくなさそうだから、悪阻の時期なのかもしれない。

 

「大丈夫ですか?どこまで行かれますか?」

 

と聞くと「神戸です…」と顔を歪めていた。目的地までまだ20分はある。「しんどそうな妊婦さんがいるんですが、どなたか席を譲っていただけないでしょうか?」と4人席が2つ並ぶエリアの乗客に声をかけた。

 

今思えば、いつもよりやや声をはっていた。即座に4人~5人が立ち上がっり席から離れていった。譲ってもらう席は1つで十分なのに、一旦席から立ち上がった人たちは離れてしまった。なんだか変な空気になってしまう。

 

 私は元の場所にもどり読んでいたブログ記事に視線を戻した。でも、なんだかも釈然としない。妊婦さんは座ることができたが、逆に気を遣わてしまった。僕も居心地が悪い。

 

 

 もう少し、違う言い方や声のトーンで呼びかければ状況は変わっていたのなあ、と思いつつもそんなこと考えていたら、困っている人を助けるなんて出来やしない。

 

 インドやカナダで生活していた頃、電車の中で妊婦さんや、高齢の方や、身体に障害を持つ方を見つけたらすぐに元気な男性が立つのが当たり前だった。モラルに近いマナーやエチケットのような感覚で根付いていた。(私が住んでいた当時のインド・バンガロールでは、バスにチケット係の車掌が必ずいて、座っている男子高校生とかを窘めて普通に立たせていた。外国人の私は、特別扱いで結構座らせてもらえることが多かったが笑)

 

 日本の朝夕混雑が激しい通勤の中で、席を確保することは簡単じゃない。それを確保できたなら、砂漠のオアシスのようにさえ感じる。座りたい気持ちはよくわかる。

 

 同じようなケースを遭遇したら、次回はもう少し言葉と声のトーンを意識して呼びかけよう。気持ち、ゆっくりめで。