SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

インドで働きたいと思う若い人

インドで働くことを選択をする若者が増えている。最近特に実感する。
旅行で、バックパッカーでという人は多かったが長期間働くという人がどんどん増えている。しかも大学から20代中盤ぐらいにかけて。
こんなことを書きながらも僕もその中の一人だったりする。

インドという土地で働くという選択は、今までただ過酷という意味以外何も付加価値がないと思われていた。汚い、貧しい、カレーのにおい、牛、暑いなど生活する上で過酷なイメージがあるインド。それが今では何かあれば「中国の次はインド」だし、IT大国、数学が得意など、新しいインドのイメージができている。

僕だって、経済成長著しいインドで働いてみたい、自分がどんな感覚に陥るか体感したい、インド人とやり取りができるようになりたい、など思ったものだ。スリランカで働きたいと思ったこともあったが、「でも南アジアで働くならインドだろうな」と漠然と思ったり学生のころから想像していた。まさか日本の会社でなくインドの会社に就職するとは思いもしていなかっただろうが。

この一年でいろんな日本人とインドで交差してきた。
領事館で働く人、日本語教師の人、IT専門学校に通う人、開発機関で働く人、日本企業の駐在さん。インド人と結婚した日本人女性もたくさん知っている。

インドがただただ好きな人、大嫌いだけど仕方なく生活している人、企業という野心を抱いている人。僕のようにぼんやり考えながら、日々の仕事に追われつつインドビジネスの難しさを感じている人もいるだろう。
大学生の中には、留学に似た感覚でインターンとして入り込んでくる人もいる。うちの会社にも過去にいたし、今後もそういう方が増える見込みだ。彼らとしては、インドと日本の間に入る会社でビジネスのいろはを体験できるんだから、私費英語留学よりも魅力的なのだろう。

インドはここ数年で急に変わったという人もいる。大きなショッピングモールがデリー郊外ではどんどん建設されているし、日本食料理レストランも浸透し始めている。便利で快適な生活が送れる環境がゆっくりだけど整い始めている。

インドの変わらないものもある。インド人の物の考え方は経済が発展しても簡単には変わらない。カーストは消えるわけではないし、家族や宗教との結びつきは昔も今も変わらない。娘を持った親は多額の結婚持参金を花婿に渡す文化も続いているし、結婚はいまだに多くが親が決めてしまう。

経済では、官庁は腐敗し賄賂が横行しているし、外国人がこの国で在留許可書を取得するだけでも一苦労ある。電力不足は日常茶飯事で停電は当たり前。日本で当たり前のことがこの国では、とても難しい。

インドの成長とともに、日本の若者もどんどんインドに入ってくると思う。この国は不便なことが多い分、チャンスにあふれていると感じれると思う。日本では経験できない、当たり前のことが難しいこの国での経験は、日本に帰っても決して損じゃない。

ある程度の常識と片言の英語。インドって何だろうと住みながら考えるのもいい。たぶん5年住んでもわからないと思う。一言で言い切れない多様性がこの国にはある。

好奇心がある人はインドに来てもいいと思う。カレーが嫌いじゃなければね。