SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

スリランカ内戦が終る

ついにこの日が来た。

17日に反政府組織LTTEが敗北宣言を出した。
そして最高指導者のプラバーカランの死亡が確認。
タミル人側のホームページ「Tamil net」は停止。
一般市民がどれだけ両軍から殺されたかもわからない。
僕にとっては、政府軍もLTTEも同じだ。
どちらも一般市民のことは考えない。
LTTEは市民を「人間の盾」に使い、政府軍は市民の有無に関係なく徹底攻撃を続けた。


スリランカ内戦が終った。
今日はスリランカ研究の中村尚司先生にもお会いした。
普段と変わらない様子だった。
先週、朝日新聞の社説にスリランカ問題が取り上げられ、問い合わせが増えているとのこと。
今後の情勢をスリランカ支援の行なうNGO同士で話し合う場を東京で設けるそうだ。


できることをやる。
大体のNGOは紛争の中に入ることができない。
終ったあとに、動き出す。
ぐちゃぐちゃに散らかった問題を整理したり、拾い集めたりする掃除屋のような気がする。
政府に言われてやるわけでもなく自分の意志で、金を集めて勝手に行くんだ。
変な組織だ。今までの国際政治理論の枠の外にいる。

とあるNGO業界の大先輩はボランティア活動を


「言われてもやらない 言われなくてもやる」と形容している。


この言葉がいま、すごくわかる。
政府に嫌がられても、睨まれてもやらなければいけないことはある。
今、どこかに、助けを求めている人がいるんだ。
大きい口を叩くのでなく、できることをやり続けること。
この動きが波になり、大きな問題の切り崩しになるのかもしれない。


国家が起こした戦争を、他所の国の市民が集団になり後始末に関わる。
この動きは、今後も止まらないだろう。
紛争のアクターが国家同士でさえない時代に僕たちは生きている。
戦争は正義を訴える国の仲介だけでなく、世界中の市民の声と金で防がなければならない。
21世紀の国際紛争はありとあらゆるアクターが入り乱れる全面戦争になりつつある。


できることをやろう。
できることのレベルを上げよう。

http://www.asahi.com/international/update/0518/TKY200905180256.html
朝日新聞