SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

高瀬川下流を歩きながら

久しぶりの筋肉痛だ。
昨日、2月2日(月)は京都市伏見区高瀬川周辺を歩き続けたから。
紹介が遅れたが、僕は「特定非営利活動法人 JIPPO」というNGOでアルバイトをしている。
このNGOはとある仏教宗派を母体とした民間団体。

活動内容は民際協力全般にわたり、フェアトレード紅茶(スリランカ)、スタディーツアー、外部団体への助成などがある。

その国内事業の一つに伏見地域に住む野宿者の越冬支援がある。
昨年の経済不況から派遣労働者、日雇い労働者の雇用は急激に悪化。
それ以前から野宿で生活している人たちの生活にも影響がでている。
理由はアルミ缶の値段が下がり止らないこと。
アルミ缶回収で生計を立てている方々にとって日経平均株価ではなく「アルミ缶の1キロあたりの価格」が命取りだ。
現在、1キロ35円。
1年前は1キロ130円以上つけていた。
理由は自動車部品などに使われるアルミの需要がストップしていること。

JIPPOの支援は、お米やみかんなどの食べ物、入浴を促す京都市が発行する回数券。
今後、炊き出しをするか検討中だ。
僕達にいったい何ができるのだろうか。
この活動がどれだけの価値があるのだろうか。
僕は、お米を野宿者の人たちに渡しながら苦悶した。
「野宿している人の中には、自ら選んでこの河川敷にすんでいるのではないか」。
「ほな、スリランカの経済的に貧しい人たちなら無条件に支援するのか」とも思う。
僕は冷淡な人間だ。
ボランティアセンターの友人の中には、野宿者支援に熱心に関わる仲間もいた。
しかし、僕といえば夜回りに見学として参加する、大阪の釜崎にフィールドワークとして参加するぐらいのものだ。
所詮は、見聞を広める、知らない世界を知る、くらいの気持ちだった。
そして、これから中長期で野宿者支援に関わるものとして僕には上に述べたような不安が残る。

高瀬川の川べりを大量のお米とみかんを載せた荷台を押す。
前を歩く中村尚司先生に追いつくの精一杯だ。
「結論はまだまだ先や」。
僕は先生の背中を見つめながらそう思った。