SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

【本】「インドの衝撃」(NHKスペシャル取材班編)

インドの政治経済を知るために読んだ一冊。衝撃的な記述がいくらかあった。

インドの衝撃 (文春文庫)

インドの衝撃 (文春文庫)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○核兵器をめぐるアメリカとのインド外交
・1998年に核実験を成功。アメリカや日本から経済制裁を受ける。
・「インドは物乞いではない」という自主外交の姿勢。
・ブッシュ政権が妥協した2006年の米印原子力協定。
→中国の台頭、インドを必要とするアメリカ。在米インド人の力。


○人口
「2045年にはインドの人口は14億人に達し、中国を抜いてついに世界1の人口大国になるという。しかもインドでは人口の半数が25歳以下の若者である。7億人の若者の中に埋もれている才能は無限である。。その才能を見出し、磨きあげていく限り、インドの成長がとどまることはないだろう。」(P129)


○世界最大の民主主義国家
7億人を超える有権者の数からインドはそう表現され、5年おきに行われる総選挙では、政治に不安を持った貧困層がたびたび政権交代を実現させてきた。マジョリティである農民、貧困層をいかに取り込むか、政権はいかに苦心し続けているのも事実なのである。(P342)

・5億人の農村票で左右される選挙。
インドには政権交代のダイナミズムがある。

90年代までの国民会議派

96年インド人民党(BJP)が政権を獲得。(核実験を実施)

04年 マンモハン・シン首相の国民会議派の復活。(米との緊密な外交)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 インドの特徴は自立を尊ぶところだ。経済援助でもいらないものはいらないときっぱりしている。その最たるものが青年海外協力隊。インドには長くJICA国際協力機構)の事務所すらなかった。近年は事務所も開設され、知り合いでデリー事務所で働いている人も大忙しだという。

わくわくするけど、やっぱインド人は手ごわいな・・・そう思うこのごろです。