インドの政治経済を知るために読んだ一冊。衝撃的な記述がいくらかあった。
- 作者: NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: 文庫
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○核兵器をめぐるアメリカとのインド外交
・1998年に核実験を成功。アメリカや日本から経済制裁を受ける。
・「インドは物乞いではない」という自主外交の姿勢。
・ブッシュ政権が妥協した2006年の米印原子力協定。
→中国の台頭、インドを必要とするアメリカ。在米インド人の力。
○人口
「2045年にはインドの人口は14億人に達し、中国を抜いてついに世界1の人口大国になるという。しかもインドでは人口の半数が25歳以下の若者である。7億人の若者の中に埋もれている才能は無限である。。その才能を見出し、磨きあげていく限り、インドの成長がとどまることはないだろう。」(P129)
○世界最大の民主主義国家
7億人を超える有権者の数からインドはそう表現され、5年おきに行われる総選挙では、政治に不安を持った貧困層がたびたび政権交代を実現させてきた。マジョリティである農民、貧困層をいかに取り込むか、政権はいかに苦心し続けているのも事実なのである。(P342)
・5億人の農村票で左右される選挙。
インドには政権交代のダイナミズムがある。
90年代までの国民会議派。
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96年インド人民党(BJP)が政権を獲得。(核実験を実施)
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04年 マンモハン・シン首相の国民会議派の復活。(米との緊密な外交)
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インドの特徴は自立を尊ぶところだ。経済援助でもいらないものはいらないときっぱりしている。その最たるものが青年海外協力隊。インドには長くJICA(国際協力機構)の事務所すらなかった。近年は事務所も開設され、知り合いでデリー事務所で働いている人も大忙しだという。
わくわくするけど、やっぱインド人は手ごわいな・・・そう思うこのごろです。