SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

海辺のカフカ

インドに出発寸前の関西空港の本屋にて購入した1冊というか2冊。
村上春樹のなかでは長編もの。

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)


海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

相変わらず突拍子もないクライマックスがあるわけでもないけど1章づつ物語が展開していくので読みやすい。

この本の中で惹かれたのは主人公の15歳田村カフカが図書館にこもりひたすら読書にふけるところ。
自分だけの誰にだまされるわけでもない時間。場所。そこに導かれる自分といざなう誰か。
ただひたすら読書に没頭する時間。日々。年代。そういうものを自分の中で持つことへのあこがれ。

自分の中に図書館をもつ。
僕は家とかに興味はないけど、自分の部屋をいつか作るなら本をたくさん収納できる部屋にしたい。
そんな想像をかきたてさせてくれる。部屋に図書館を作るのは難しいけど、頭の中に図書館のある生活を持ちたい。
「あれなんだっけ。もう一度読みたいな」と思う時にあそこに行けば大丈夫という場所。
それが私立図書館かもしれないし大学図書館でもいいしマンガ喫茶でもありえる。
ふと再確認したい読み返したいことを収納できているから安心という場所がほしい。

書斎をもちたがる昔の男性の気持ちが多少わかる。