SEIJI FUJIWARAのブログ

30代、貿易課で働く双子の父です。

物語のあるユーザーと、工場のこだわりを垣間見る。

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製品に刻印する金型。研修の時に撮影。

20210303(水)

 晴天。本日も在宅日。朝から息子が「タクシーで保育園に行きたい」と駄々をこねる。昨日のお迎え時が大雨でタクシーを使ったので今朝も乗りたかったみたい。「バスで行くよ、バスならお金を払えるよー」と説得し難を逃れる。タクシーは無料で乗れるサービスだと思っているのかもしれない。タクシー以外でも、カード払いやIC決済が多く、現金で物やサービスを手に入れるという感覚が分かりづらいのかも。

 仕事は営業レポート類を作成、タイ向け見積もり提出等。昼飯は近所の台湾料理店で台湾ラーメン&半チャーハン。

 今日は自分の会社のことながら、書き残すエピソードあり。40年近く前に製品を購入し、今も愛用するオーストラリアのユーザー(使用者)から連絡があった。その方は、17歳の誕生日にお父さんからうちの会社が製造するスパナセットをプレゼントされたという。(現在、オーストラリアに代理店はない。当時は存在していたのかも。)

 現在、中学校でエンジニアリングの教員として学生とレーシングカーを組み立てる際に使用していることや、製品の良さについて写真と合わせて送ってくださった。

 

この話を工場の開発部門の責任者にしたところ、「新品と交換でそのスパナを送ってもらえないだろうか」と言われビックリ。すぐにユーザーに確認したところ、快くOKの連絡。開発部門としては40年近くたった過去の製品の品質を確認したいというシンプルな希望があるようだ。製造現場とはいえ40年経過した製品は保管していない。

 

 このやり取りの間に入り、改めてメーカーの貿易の役割って何だろうかと思う。

 

生産者(工場)→輸出者(私)→海外代理店→海外ユーザー

 

この流れの中で僕にできること、僕にしか知りえない物語って実は多い。海外ユーザーからの連絡はクレーム処理や小さなトラブルが多い。でもその原因を正確に把握して作り手に知らせることで、モノづくりの改善に繋がることも多い。

 

売り上げに直結しない手間のかかる業務。それでも、やり取りの誠実さがささやかだけれどユーザーの届くのではないだろうか。淡い期待だけれど、そうあってほしい。